東京都多摩市を拠点として1996年より活動しているボランティアグループです
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■全体投影とノートテイク
要約筆記の方法として
入力方法の違いによって、手書きとパソコンがありますが、
それぞれの場合に、対象者のちがい(全体投影、ノートテイク )によっても分かれ、4つに分類することができます。 ここでは、おもに手書きのノートテイクについて解説いたします
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全体投影
対象者が大勢の時に使う方法。OHPやOHCをつかってスクリーンに投影 -
ノートテイク
聴者の中に1~2名の聴障者が参加のとき、隣で書く。
ノートテイクの基本
全体投影もノートテイクも情報保障ですので、要約筆記の基本はみな同じです。
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その場に置ける情報保障
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書いた所を「今」見る
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その場ですぐ「役立つ」必要がある。同時通訳です。
■ノートテイクの実際
特別なことをするわけではありません。
話を聞いて、ポイントを掴み、要約しながら書きます。
話し手の話の意図をしっかり書きましょう。
話だけでなく、周りの状況も書きましょう。書き方はOHPと同じです。
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私生活に関わる、プライベートな場面が多い。
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講座・趣味など専門性を必要とする場面がある。
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聴者の中に聴覚障害者が1~名入る会議・会合などの利用が多い。
より即時性が必要。即時性がないと、聴障者が参加する意味がない。(賛否採決)
例:
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会議……小人数の聴覚障がい者で開く会議
一般の会議に1~2名の聴覚障がい者が出席する。(町内自治会の会合など) -
医療……診療、検査など
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学校関係……PTAの会合、三者面談、入学説明会
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講演会、集会、研修会、講座……
ワープロ講座、パソコン講座、自動車免許講習会等 -
趣味……生け花、料理、編物、和裁、茶道、香道
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経済活動……買い物など
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冠婚葬祭、裁判など……個人で利用する場合
ノートテイカーの役割と心構え
聴覚障がい者は要約筆記者が、ノートテイクしたもので情報を得ております。
要約筆記者が書いたものが全てです。
全体投影では複数の人で担当するので、間違いは直してくれる人がいますが、 ノートテイクは一人で担当することが多く、間違いを書いても訂正してくれる人がいません。
要約筆記者が書いたものが全ての情報となりますので、 ノートテイクは責任が重く、力量が問われます。
ノートテイクに誤った情報があると、責任問題が起きる可能性もあります。
ノートテイクがいかに難しいものか、わかって欲しいと思います。
例えば 病院の時……薬の飲み方は、食前・食後・食間・就寝前 と様々です。
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曖昧な書き方はしない。確認を取る必要があります。
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わからない所は、聞き返す。
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聴覚障がい者が理解できたか確認する。
事前学習が必要です。知らない内容、知らない言葉は書けません。
字が小さいとたくさん書けるような気がしますが、話しの通りには書けません。
多く書こうと思うより、伝わる筆記通訳をしましょう。
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秘密を守る
プライベートな場所に、同席し、そこで知った事は 決して外に、漏らしてはいけない。 -
相手のニーズに合わせる。
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越権行為をしない。
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事後処理をきちんとする。
聴こえない方は、書かれたものを読んでいるので、 自分で書くことが、難しく、 終わるとノートテイクしたものを、欲しいと言われる事があります。
その時の 対応をよく考慮して、つぎの言葉を必ずはっきりと伝え、その上で渡しましょう。「これは、通訳として要約筆記したものです。 記録では ありません。目を通したら処分してください」
要約筆記は聴こえない人の耳代わりと言いますが、代理人ではありません。
筆記通訳に徹してください。頭や口にはならないようにしましょう。
また要約筆記者が一所懸命書いてくれているんだからと、わからない所や読めない個所があっても、 聞こえない人は 遠慮してしまうことがあります。
ときどき表情も確認しながら 進めましょう。利用者が安心して要約筆記を利用できるよう、 こころしていきたいと思いますし、そうあって欲しいと思います。
要約筆記者の派遣人数
一人で長時間書き続けると、負担が大きく頸肩腕障が心配です。
責任の面から二人派遣が望ましい。
会場に(依頼内容)によっては、依頼者が2人派遣を望まない時も ある。
■ノートテイクの準備
会議の場合
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板書を書いておく
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座席名を書いておく
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発言者名をはっきり書く。例、「山田/」
使用道具
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紙
ルーズリーフ、コピー用紙など1枚ずつになる紙。 -
ペン
はっきりと書けて、長く書いても手が疲れないもの。 -
水性ペン
依頼者に合わせてぺんを用意します。 -
バインダー・画板 机やテーブルがある場所ばかりではありません。
場所にっては、膝の上で書かなければならない場合もあります。
そんな時バインダー・画板などあれば便利です。 -
付箋紙 何度も出てくる言葉は、略語を作るか、付箋紙に書いて、
OHPのシートのように使う時もある。
その他のいろいろな用具
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ホワイトボード すぐに消してつかえ、ふだんの会話や伝達に便利
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OHPロールを使う OHPを使えない時、机の上でロールに書く
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ノートパソコン 手で書くかわりに、キーボードで入力する方法です。
用紙やペンは、誰が用意するのですか?
書きやすい使い慣れたペンや紙のほうがよいと、要約筆記者が用意している場合もあります。
依頼者がうっかり忘れることもありますので、一応用意して行くとよいでしょう。
紙は何でも構いません。
新聞の折込広告をつかう方もいます。書くのに滑りがよくリサイクルにもなります。
書く前の準備
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座る位置
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交代の時間
何枚ずつ書くか、話合う -
字の大きさ(相手によって違う)
字の大きさを聴こえない方と話合う
2人で書く場合、字の大きさを揃えると読みやすい。 -
紙には通し番号をふっておく。
紙は一枚ずつはずしておく -
机がないときは、バインダーの使用
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略号表を準備しておくと便利
書く際の注意
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A 話を書き続ける
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B Aのサポート 説明されている資料、本を指す
資料に書きこめるスペースがあれば書き込む。
固有名詞・数字のメモをして書いている人のそばに置く。
間違いに気づいたらそっと知らせる。 -
Aがあと2、3行の所を書きだしたらBは書き始める。
(ダブってもいい) -
Aは書き終えたら、素早く書いたのを見直し、修正加筆を入れる。
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書いたものは、聴こえない人の前に置く。
AはBのサポートをする。
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話だけでなく、周りの出来事なども、書いて伝えましょう。
■聴こえない人に聞きました。
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小さな字でびっしり書かれると読むのに疲れる。
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大きな紙にパラパラと書かれると紙の量が多くなり、 持ち帰りにかさばる。
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乱雑な字で書かれても、読みにくいとも言えず困る 。
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書く人の主観を入れないで書いて欲しい。
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回りの状況も書いて欲しい。
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要約筆記者が書き終っていないのに、司会者が指名。質問の場合は 即座に知らせて欲しい